「してもいい」から始まる

子ども新聞デスクの頃、さまざまな加害から子どもが身を守る方法を専門家に聞く記事を出した。記者が書いてきた原稿やポイントを一覧にした表を読んで、内容はうなずくことばかりなのに何か引っかかった。嫌なことをされたら嫌だと言って…

1文字名前よ、永遠に

新聞講座で学校に行くと必ずやっていたのが、名簿チェックだった。目的はただ一つ、努くんを探すことだった。学校に行く期間は4年ほどあったが、結局見つからなかった。勉くん、勤くん、務くん、力くんもいなかった。 漢字1文字の名前…

復帰の前に置く言葉

新聞社にいた頃、表記が揺れそうなときにはお触れが回った。と言ってもシステマティックなものではなく、気付いた個人が用語統一の必要をメーリングリストで訴えて、収斂していくという形だ。この時期だと、沖縄の復帰をどう書くか。大き…

一番明快なハラスメント規定

故あって京都大学の学生寮「熊野寮」のパンフレットを読む機会があった。目次に「ハラスメント加害者にならないために」とあってめくってみると、ハラスメントについて、これ以上に明快な文章は読んだことがないと思った。 人の容姿, …

「にくい」は使いづらいのか

「しにくい」と「しづらい」を、何となく使い分けてきた。その違いが気になるようになったのは新型コロナウイルス検査についての原稿を読んだときからだ。ある検査方法の説明で「検出されづらい」とあった(だいぶ前のことなので記憶があ…